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当院の長年のアルコール治療の経験を生かしてギャンブル依存症の治療も行っています。
アルコール依存や薬物依存が「物質依存」と言われる中で、ギャンブル依存は「プロセス依存(行動嗜癖)」と言われ、治療法には少し違いがあります。
パチンコや競馬などのギャンブルを生活に支障がない範囲で楽しむことは問題ありません。
しかし、それにのめりこんでコントロールができなくなり、多額のお金をつかう、借金を作る、多重債務に陥る、生活が困窮すると病的な状態、つまりギャンブル依存症と考えられます。
これを放置すると家族関係を悪化させ、自殺、犯罪などにも繋がる深刻な事態に陥る可能性があります。
ギャンブル依存症は「孤独の病」と言える面もあり、治療においては人との繋がりの中で回復していくことを重視しています。

ギャンブル依存症外来のよくあるご質問


Q.
ギャンブル依存症にはどのような特徴がありますか?

A.
よく見られる特徴は、以下のようなものです。
①ギャンブルのことが頭から離れない。
②やめようと決めてもまたやってしまう。
③負けた分をギャンブルで取り返そうとする。
④掛け金がどんどん増える。
⑤ギャンブルに関する嘘を周囲につく。
⑥人に困ったことを相談できない。

Q.
治療しないとどうなりますか?

A.
ギャンブル依存症もアルコール依存症と同様に軽症の方から重症の方がいます。
生活環境を変えるなどで専門的な治療を必要とせず回復する方が7~8割いるとの報告もあります。
しかし、逆に言えばそれ以外の方、上記の特徴が全てあてはまる方などは治療や援助を必要としているということです。

Q.
ギャンブル依存症の治療とはどのようなものですか?

A.
まずスクリーニングテストでその方のギャンブル依存度を測ります。
それを加味してその人に合わせた治療方針を立てます。
生活に影響が出ている方は生活の立て直しの相談をします。
これは本人だけではなく「家族の生活」という意味も含みます。
特に多額の借金を抱えている場合は自分達の力ではどうにもなりません。
これには自助グループでの助言が役立ちます。
医療機関では本人の特性を踏まえ、薬物療法(不安やうつを軽減する薬など)、認知行動療法などを行います。
背景にある本人の特性(ADHDなど)を探る場合もあります。
認知行動療法では、これまでの自身の行動(ストレス対処)を振り返り、ギャンブルへの偏った考え方などを修正していきます。
最も有効な治療が集団療法(自助グループ参加)です。
通いながら自身の特性に気づき、偏った考えなどを見直すきかっかけになります。
また、参加することで孤独感が軽減されます。
まとめると、医療機関ではギャンブルへの対症療法、自助グループでは根本療法を行っていると言えます。

治療のイメージ図

Q.
やめる決断はできないが、まず回数を減らすことなどから治療を始めることは可能ですか?

A.
ギャンブル依存症はアルコール依存症の治療のように「まず減酒から」という考え方(ハームリダクションと言います)は定着していません。
理由としては、ギャンブル依存症で医療機関を受診する方は事態が深刻化している場合がほとんどだからです。
多額の借金を繰り返し生活が破綻状態となっていることも珍しくありません。
本人も周囲も精神的に追い込まれている場合が多く「ギャンブルを絶つ」という決断がしやすいためです。
しかし、そこまでの状況ではなくても「まず受診して相談したい」という方の「減らす」という考えは否定しません。

Q.
治療において、家族の役割とは何でしょうか?

A.
ギャンブル依存症は家族も巻き込む病気です。
しかし、それに気づかないまま悪化に加担してしまうことがあります。
代表的なものが借金の肩代わりです。
他にも金銭管理の方法など家族が知っておくべきことはたくさんあり、それには家族会、自助グループが役立ちます。
家族の理解が進むと回復が早まる可能性があります。

ギャンブル依存症は治療によって必ず回復できる病気です。
困った場合は勇気を持って相談に来てください。

※当事者会、家族会(相談の場):
本人:ギャンブル依存症 当事者の会 京都
家族:全国ギャンブル依存症家族の会 京都

※自助グループ(集団療法の場):
本人:GA(ギャンブラーズ・アノニマス)
家族:GAFA、ギャノマン